その機械的な依代に強引に降ろされたミタマは見るまでもなく怒り狂っていた。
目に映るもの手に触れるもの全てを壊し、壊し、壊していく。
我が命にてそのミタマをお鎮めできるのならば…。
さすらば我が武芸、ここでお捧げするためと思いて、いざ参らん。
というわけで今回は1番新しい作品を紹介しようと思います。
自分としては珍しく2ヶ月くらいいじり続けてた、かなり難産気味の作品です。
難産だった分色々と語ることも多いので外見編と内部構造編の2編に分けてやって行こうかなという次第でございます。今回は外見編。
設定としましては、荒ぶる神の魂を無理やりしばりつける為の依代みたいな感じで、胸のコアに押し込められた魂の怒りを破壊に変えるみたいな感じです。
全体図。
背中に鳥居を連ねた狐顔六本腕の龍神という荒唐無稽ともいえるデザイン。属性は盛ればいいってもんじゃねぇぞ!
まぁ、しかしながらどうにか見えるバランスでまとまったかなと思います。
上記のように形の方で好き放題やっていたため、色の方でハチャメチャにならないよう懐の広いブラックのパーツを基調とし、ところどころにアクセントで赤みのある色を入れました。
後ろ姿。
身体のラインが全体的になめらかにつながるように気を使いました。
いつもは割と背中も手抜きだったりするんですけど今回は脹脛にシリンダーを外付けしてないのもあってかなり作り込みました。
細かいところは下でアップの写真も貼るのでぜひ見ていただきたい。
1番の特徴として上げられるのはおそらくこの4連鳥居。
旅行で行った山口県の元乃隅稲成神社という神社のずらっと連なった鳥居からインスピレーションを得たようです(他人事)。
写真で鳥居を隠すとわかるんですけどこれの有る無しで全然印象が変わります。
最初はテクニックパーツメインにしようかと思ってましたが最近システムパーツをよく触っていたこともありシステムにしたところ大正解でした。
ちなみに作り途中ではこんな感じで四角く野暮ったい鳥居でした。逆カーブスロープ万歳。
顔は横から見ると瞳がギョロっとしていていい感じに気持ち悪いです。
それまではガスマスクをしたムカデしっぽのサイバーパンクドラゴンというイメージ(それもそれで要素盛りすぎ)で練ってたんですけど、この顔ができた瞬間方向転換して日本文化に寄っていくことに。
こういう当初とは違う方向に作品が自ら進化していくのもレゴの醍醐味かもしれないと思っています。なかなか他の材料では軌道修正とか方向転換とかしにくいしね。
胸部のアップ。封印のような円柱は絶対に入れたかった要素で、NARUTOあたりから影響を受けてるのかなと思います。
ニンジャゴーのサムライロボのシールを黒丸タイルに貼ったらいい感じだったのでそのまま採用しました。
肋骨のような爪と胸の球体を取り囲む爪が意外とうるさくなりすぎずに収まったのでよかったです。
しっぽ。
どうしても上に伸びたS字の狐風しっぽが作りたかったので根本にシリンダーをストッパーとして入れ込み両サイドをマトラン腕で補強しました。
表面を割と尖ったパーツでまとめたのでもふ感が出てたらいいなという淡い期待。
構造編で書くかもしれませんが、しっぽはヒーローファクトリーボーンを連ねた両サイドにフレックスチューブを配置し、そのフレックスチューブに毛のようなモールドのアーマーを装着してあります。
なので左右に動かしてもアーマーの隙間が目立ちづらく、なめらかに可動するようになってます。
背中もそうなんですけど、この股間部分もフレックスチューブにロボットアームをこれでもかと通して有機的なラインを生み出しています。
いつぞやカナイシさんと大阪までこーらさんに会いに行った時、人生初めてのPabをしたんですよね。計り売りだったので。
その時無駄にテンションが上がってしまっていたせいで使うか使わないか微妙なパーツをものすごい数購入しちゃってたんですけど、このロボットアームもその中のひとつでした。
今回無事そのロボットアームたちも就職先が決まったみたいでホッとしています。親心ですね。
後ろから見た脚です。
お尻のあたりは円弧をうまいこと合わせられたかなと思っていてかなり満足。
下腹部も今回は隙間がありません。手抜きなし。えっへん。
脹脛もいい感じのラインを描くように組んだつもりです。ホッケーシリーズの足パーツはもっと製品に採用してほしいレベルで有用ですよね。
前から見た脚。シリンダーが向き出ちゃってますがそれはご愛嬌でしょう。
太もものテクニックパネル合わせはNeroからの流用みたいなところがありますが周りのアーマーによって差別化できているかなと思います。いつも以上に隙間うめには気を使ったつもりですが、やはり足首周りは難しいですね。
肩から上腕。
腕の根本に配置した黒いホイールとスターウォーズビルダブルフィギュアシリーズの太ももアーマーの円弧が同じくらいの径だったのでうまく噛み合うように配置しました。
アーマー側がホイールより少し小さいので腕を上げたりするときはホイールの内側に入る形になって可動を妨げません。
腕はカムとボール受けを使って情報量と太さを維持したまま延長してみました。
ここからはポーズをいくつかお見せして外見編を締めようと思います。
仏教ヒンドゥー教っぽいポーズ。
ある意味日本人らしさではあるのですが、アジア系の宗教を特に近く考えすぎてしまうのはこれからのグローバルな時代気をつけていかなければいけないですよね。
私もいずれ本職になるかもしれないので気をつけて行きたいところ。
口を開くことで表情が一変し、一気に手のつけられそうに無さがインフレするのもこの作品の魅力だと思っています。
足腰の可動も人並みにはあるので(重い分バランスが大変ですが)結構ポージングも楽しめます。
似たようなポーズですが片脚を少し下げているのでよりバランスが取りづらいポーズ。
構造編で書きますが4連テクニックボールとクリック関節を併用した膝関節でもこういう負荷をかけたポーズはギリギリのバランスでしか成り立ちません。
重さを計ったら2.5kgありました。
ぶれぐまさんに赤子だと言われましたが実際ちょっと軽い赤子。赤子が2本足で立てるんだから驚きですよ。
だいぶ話が構造に近づいてきたのでこのへんで終わりにして、次回はWIPツイートを大幅に交えて内部構造と大型作品の自立について書きたいと思います。
ではまた。
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